建築廃材は薪ストーブの燃料として使えるのか?
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「家を建てたときに出た端材、薪ストーブで燃やしてもいいですか?」
薪ストーブ関連のよくある質問です。一見すると、木なら何でも燃料になりそうに思えますよね。結論から言うと、条件付きで「YES」ですが、注意が必要です。
合板やベニヤ、塗料や防腐剤が含まれるものはNG
まず、建築廃材を薪として使うときの絶対条件は無垢材であること。合板や集成材など接着剤を含む建材は使用しないようにしましょう。
いわゆる古民家などの築年数の経過した家を解体した木材には人工的な成分が含まれる可能性は低いですが、最近の建材では集成材など接着剤を使用したものがよく使われるので注意が必要です。
塗料といえば、滋賀県の古い家の柱などはほとんどがベンガラ塗り。ベンガラは主成分が酸化鉄(Fe₂O₃)で、昔から使われてきた天然系の赤色顔料です。そのため毒性は非常に低く、近代塗料と比べれば「かなり安全寄り」な塗料です。しかし防虫・防腐処理が後年追加されていたり、上塗り・補修で別の塗料が使われている可能性もあり、本当に「ベンガラだけ」と言い切れないので注意が必要です。
煤が多く発生する
一般的に建材には針葉樹が多く使われます。針葉樹は樹脂分が多く、可燃性ガスが一気に出やすいため、低温では燃え切らずに煤になりやすい傾向があります。建築廃材ばかりを燃やしていると広葉樹の乾燥薪を使用した時よりも煤が多く発生しやすい傾向があるので注意が必要です。
乾燥が不十分な薪は煤やタールの発生の原因になりますが、家屋を解体した木材などは基本的によく乾いているので、雨ざらしになっていない限り乾燥具合に関しては問題ないでしょう。
適材適所で上手く利用する
前述した通り、針葉樹は樹脂分が多く、燃焼時に一気に温度が上がりやすい特徴があります。この特徴を活かし、焚き付け時の早く温度を上げたいタイミングで建築端材を利用するのは良い方法です。胴縁などは15mmくらいの厚みなので、そのまま、あるいは半分くらいに割ればトップダウン着火などに最適な焚き付け材になります。
薪ストーブは焼却炉ではないので、なんでもかんでも燃やせる道具ではありません。しかし手に入るものは吟味し、適材適所で上手に使っていきましょう。

補足:キョウチクトウは絶対に薪ストーブで燃やしてはいけない
薪について述べてきたのでここで補足をひとつ。薪ストーブで燃やしてはいけない木の代表格、キョウチクトウ(夾竹桃)。キョウチクトウは公園や公共施設、街路樹としても普通に植えられている身近な樹木です。しかしこの樹は根、葉、茎、花など、植物全体に強い毒性(オレアンドリンなど)があり、少量でも中毒症状(吐き気、嘔吐、下痢、めまい、腹痛など)を引き起こし、死に至る可能性があります。キャンプのときにBBQの串として使用し死亡したという事例もあります。
このキョウチクトウの毒性は燃やしても無害化という非常に厄介な性質があります。薪ストーブの薪として絶対に使用しないようにしましょう。

針葉樹も燃やせる薪ストーブ
都市伝説の如く「薪ストーブでは針葉樹は燃やせない」ということがよく聞かれます。ご来店されるお客様からも、「針葉樹も燃やせる薪ストーブはありますか?」と言われることがよくあります。答えは、どんなストーブでも針葉樹は燃やせますよ、です。発熱量や火持ちなど特性はありますが、大切なのはしっかり乾燥しているかどうか。どこのメーカーだから針葉樹が使えるということは基本的にありません。
もちろん SCANDiLINE で扱う薪ストーブも針葉樹が使えます。そして薪ストーブの性能を引き出すのには高性能な煙突が必要です。安全性と性能確保のために断熱二重煙突は必須だといえます。信頼できる煙突としっかり乾燥した薪を使って快適な薪ストーブライフを送っていただきたいと思います!